初心者もこれでわかる!レンタルサーバーの選び方
ホームページを作るとき、やっぱり気になる「ランニングコスト」。
制作会社にサーバーの管理を任せておける保守サービスは、特に初心者さんにとっては心強いもの。
でも、維持費のことを考えると、レンタルサーバーを借りて自分で管理運営していくほうが安く済みますよね。
そこで知りたいのが、レンタルサーバーの種類や費用の違い。どの程度のグレードのものを借りればいいのでしょうか?
この記事では、初心者さんが悩みがちな以下の3つを詳しく丁寧に説明していきます。
- そもそもレンタルサーバって何のために必要なの?
- レンタルサーバの選び方
- 初心者におすすめのレンタルサーバー
レンタルサーバー代は安いに越したことはありません。でも、安さだけで選んでしまうと、トラブルが絶えない失敗を招きます。
ぜひ最後まで読んで、正しいレンタルサーバーの選び方を覚えていってください。
サーバーとは?
サーバーは簡単に言うと、ホームページに使用されているデータを保存しておく場所のことです。
サーバーはインターネット上に存在するスペースです。ネット経由で一般の人がサーバーへアクセスすることで、サーバー内のデータ、つまりホームページの閲覧が可能になります。
サーバーは、ホームページを世間に公開するために絶対に必要なものというわけです。
サーバーを用意する方法としては2つあります。
- 制作会社の保守サービスを利用する
- レンタルサーバーを自前で用意する
費用と手間に着目して、2つの方法を簡単に比較します。
制作会社の保守サービスを利用する
制作会社の保守サービスとは、ホームページの閲覧状態を正常に保ってくれるものです。ホームページのデータが入っているサーバーの管理もサービスに含まれています。
サーバーは時に機嫌が悪くなります。動作が不安定になったり、悪質な攻撃にあったりして、ホームページページの公開状態を妨げるトラブルが生じるのですね。
制作会社の保守サービスを利用すれば、こうしたトラブルへの対処を任せておけます。初心者さんにとっては心強いですね。
しかし、安心できる一方で保守サービスには料金が発生します。月額管理費という名目で請求されることが多いです。
小さな規模のホームページであれば1万円。ネットショップやポータルサイトのような大規模で複雑な機能を持つホームページの場合は何十万円もします。
この月額の維持費のためサーバーを自前で用意する人が多いです。
サーバーの設定や対応などすべての保守作業を行ってくれるので安心です。
レンタルサーバーを利用する場合
レンタルサーバーは文字通り、サーバーをレンタルすることを指します。
ネットを検索するとたくさんのレンタルサーバーが見つかります。
料金は安いところで月額100〜300円。制作会社の月額管理費の100分の1程度に済ませることもできるわけです。
しかし注意したいのが、サーバーの維持です。
確かにお金の面でのコストは、制作会社の月額保守を利用するよりも抑えられます。ただ、管理はすべて自己責任が求められます。
すでに説明したとおり、サーバーを管理していく途中では様々なトラブルが生じます。そのトラブルへ対処し解決を求められるのはあなたです。
最近は、ますます低価格化が進むレンタルサーバですが、安定化のための技術的な躍進もあって、それほど頻繁にトラブルが発生するレンタルサーバーは少なくなってきています。
そうはいっても、トラブルのリスクがゼロになったわけではありません。レンタルサーバーでホームページを自己運営していく場合は、予期せぬトラブルにも自分で対応していくという覚悟が必要です。
共用/専用 どっちがいいの? レンタルサーバーの種類
レンタルサーバーのサイトを見てみると、契約できるプランの違いにまず頭を抱えます。
レンタルできるサーバーにも種類があって、ホームページの規模や仕様に最適な種類を選ばなければいけないのですね。
選択できる候補としてよく見かけるのが次のものです。
- 共用サーバー
- ルートフリーの専用サーバー
- マネージドレンタルサーバー
- VPS
- クラウドサーバー
聞きなれない用語が並ぶので、混乱しますが選び方としては簡単です。
普通に会社用や店舗用のホームページで、多くても月間50万アクセス程度なら迷わず「共用サーバー」で構いません。
共用サーバー以外のサーバーは、より多くのアクセスを目標にしている場合や、会員制のサービスのような特殊な利用方法を提供するサイトを作りたい場合に選択するものです。
使い始める前にも特殊な設定が必要になったり、初心者さんにとってはハードルが高すぎますし、実際、普通のホームページ用にレンタルしても機能を持て余してしまいます。
共用サーバーは、1台のサーバーを複数のユーザーで共有して使うサービスのことです。大規模なサイトの場合は処理がもたつき表示が遅くなったりすることもありますが、月間100万のアクセスくらいまでなら余裕で耐えきってくれます。
何か特別な意図がない限りは共用サーバーを選んでおけば間違いありません。
レンタルサーバーを選ぶポイント
レンタルサーバーを選ぶ大枠の方法はわかりました。共有サーバーを選べばいいわけです。
しかし、どのレンタルサーバー社を選ぶのがベストなのでしょうか。
実際にレンタルサーバーを選ぶときに、比較すべきポイントは以下のものです。
- 費用
- 容量
- バックアップ機能
- セキュリティ
- 独自SSL
- 安定性
それぞれのポイントを詳しく解説していきます。
費用
レンタルサーバーの料金は、月額100円という安いものもあれば、中には10,000円を超えるものもあります。
安いほうがいいように思えますが、料金には機能の充実度や安定性が反映されています。
値段だけを比較して選ぶことは難しいのですが、弊社が普段承っている、ページ数100ページまで、月間のアクセスが100万PV以下であれば、高くても月額3,000円。平均的には月額1,500円くらいで十分です。
容量
レンタルサーバーの容量は、「どれぐらいサーバーにデータをアップできるか」という上限のことを指します。
容量は数MBから数GBとレンタルサーバー社によって違いますし、同じレンタルサーバー社でも料金プランで変わります。料金を出すほど容量が増えます。パソコンや外付けのハードディスクと同じですね。
名刺代わりの小さなホームページであれば、3GBを使い切るのもやっとです。画像が多くなったとしても5GBから10GB程度で事足りることがほとんどです。
ただブログのように画像付きの記事を何年もかけて更新していく予定がある、最近流行っている動画をたくさん載せたいというような場合は、最大限容量に余裕を持っておいたほうがいいでしょう。
バックアップ機能
バックアップとはデータの写しを取って保存しておくことです。
レンタルサーバーに保存されたデータは、破損やウィルス感染などに遭う危険があります。そういうトラブルに備え、あらかじめ別の場所にデータのコピーを保存しておくことを指します。
バックアップがあれば、もしものことがあってもすぐにデータを復旧できます。最近はこのバックアップ機能が無料でついているレンタルサーバーも増えてきています。
セキュリティ
レンタルサーバーを借りる場合、一番重要なポイントと言っても過言ではないのがセキュリティです。
ハッカーによって攻撃が仕掛けられることで、データが破損したり、情報が盗まれたりする危険があります。
被害を未然に防ぐためセキュリティ対策がしっかり行われたレンタルサーバーを選ぶようにしましょう。
レンタルサーバーに付属するセキュリティー機能としては、「WAF」、「IPS」、「IDS」などがあげられます。技術的にそれぞれを深く理解することは初心者さんにとって難しいと思います。
それぞれ働きは微妙に異なりますが、悪質な攻撃からホームページの身を守るという目的は一致しています。
レンタルサーバーの多くは、使用のためのマニュアルを用意しています。セキュリティ機能について詳しく説明してくれているところほど、セキュリティへの意識が高いといえます。そういうレンタルサーバーを選び、必ずセキュリティに関するマニュアルも読んでおきましょう。
独自SSL
SSLは、ホームページのセキュリティ効果を向上させるための接続方法です。レンタルサーバーで設定しておくことで、ホームページを閲覧するときの盗聴や情報の漏洩を防ぎます。
最近、GoogleがSSL設定されたホームページを検索ランキングで優遇することを発表しました。それによってSSLの必要性が今後ますます高まっていきます。
SSLには共有と独自の二種類があり、いままでは共有SSLに関しては無料で設定できるレンタルサーバーが多くありました。
ただ共有SSLでは、独自ドメインが利用できません。共有SSLで接続するページのURLが変わってしまうわけで、セキュリティ効果を高めるはずが、逆に閲覧者に対して不信感を与えてしまいます。いまいち使いにくい機能だったのですね。
それに対して独自SSLは、独自ドメインでの利用が可能です。閲覧者は感覚的にも安心できますし、実際、セキュリティ効果も得られるので、ぜひとも独自SSLの方でホームページの設定を済ませておくべきでしょう。
無料で独自SSLの設定ができるレンタルサーバーも増えています。これからSSLがさらに重要になっていくので、今のうちに無料で独自SSLを提供するレンタルサーバーを選んでおくほうがいいですね。
安定性
ホームページを24時間休みなく見られる状態に保つためには、サーバーの安定性が重要です。
安定性が悪いと、急にサーバーの動きを止める障害が起きたりします。
レンタルサーバーの物理的な動きを表す数字で「稼働率」というものがあります。高いほど安定して動いています。
稼働率は、以下の数式で計算することができます。
稼働率=(稼働時間×障害時間)÷稼働時間×100
ほとんどのレンタルサーバーでは、「99.9%」「99.99%」「99.999%」のいずれかの数値が掲載されています。
この数字を稼働率の計算式に当てはめてみましょう。「99.9%」は1年間で約9時間、「99.99%」では約1時間、「99.999%」では約5分の間、サーバーが停止していることになります。
稼働率だけを見るとさほど違いはないような印象を受けますよね。でも、実際に時間として算出してみると大きな違いがあります。
サーバーの停止時間が長ければ長いほど、閲覧できない状態が増えるというわけですから、最終的にいえば、サイト経由の売上に関わってきます。
もちろん稼働率が高いレンタルサーバーを選ぶほど、ビジネスチャンスを失うリスクも減るわけです。
サポートの種類とレスポンス
自分でレンタルサーバーを借りる場合、制作会社の保守サービスは頼れません。
何かサーバーに不具合が生じたとき頼るのは、レンタルサーバーのサポートです。
サポートには、メールや電話、チャットなどがあり、レンタルサーバーごとに対応の方法が違います。
特にサーバーの扱いに自身がない初心者さんは、必ず電話サポートが付いているレンタルサーバーを選びましょう。
また、レスポンスがよいかどうかも重要です。サーバーの不具合は、解決を急に要します。メールで問い合わせて、返事に3日も4日もかかるようでは、困ってしまいますよね。
コントロールパネルの使用感
コントロールパネルは、レンタルサーバーの設定を行う管理画面のことです。
レンタルサーバーによっては、コントロール画面の使い方が分かりにくかったり、動きが重かったりします。できるだけ直感的に、どの設定がどこに隠れているのかわかるデザインのほうがいいでしょう。
WordPress用のレンタルサーバーの選び方
最近はWordPressを利用したホームページが主流になってきています。
WordPressを利用したい場合には、上記のポイントに加えて以下のような点もチェックするようにしましょう。
自動インストール機能の有無
自動インストール機能とは、WordPressをコントロールパネルから簡単にインストールできる仕組みのことです。
WordPressを使うにはレンタルサーバーへインストールの作業が必要です。
普通に公式サイトからWordPressをダウンロードして、手動でインストールするには、初心者さんではハードルが高い作業があります。
しかし、自動インストール機能がレンタルサーバーに搭載されていれば、数回のクリックでインストールは済ませられます。
MySQLの数
MySQLは、WordPressで使用するデータを保管しておく場所です。
レンタルサーバー自体がホームページで使うデータを保存する場所なので、混乱する人もいるかと思います。
MySQLは、レンタルサーバーの中にある、さらにデータを保存しておく場所で、WordPress用のデータを特別に保管しておくスペースです。データベース、という言い方もされます。
MySQLがひとつでもWordPressによるサイトは複数運営できます。ただ、WordPressの数だけMySQLの数があったほうが、管理の面で得することが多いので、もし将来的に複数のサイトをWordPressで運営していく場合は、MySQLを複数使えるレンタルサーバーを選んでおきましょう。
おすすめのレンタルサーバー
弊社では制作案件の8割でエックスサーバーを利用しています。
理由はコストパフォーマンスの良さです。これまでにあげたレンタルサーバーの比較ポイントはすべてクリアしています。
料金も1500円からで、ときどき実施されているキャンペーンも見逃せません。初期費用半額や独自ドメイン無料が期間限定で提供されています。
どこのレンタルサーバーかを決めかねている人は、試用期間中に試してみるといいでしょう。管理画面を実際に触ってみながら、機能性や使い勝手をテストしてみましょう。