ホームページ制作費の内訳。なぜ業者によって料金が違うの?
HP作成料金の違い
詳しく解説しましょう!
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見積りを数社に依頼すると制作料金にずいぶん差があることに驚きます。あまりに高いところは「ぼったくられてるんじゃないかな」、逆に安いところは「適当に作られるんじゃないかな」と不安になります。それは、ホームページの作成料金がどのように見積もられているかを理解していないからです。
ホームページの作成料金は、ほぼ人件費で埋められます。物販のように仕入れはありません。ホームページを作るのにかかる「人手 x 時間」が経費です。つまり人件費がかかりそうなホームページほど、高額な見積もり金額になります。
制作費が高いところは、それだけ時間と人手がかけられているということです。しかし、理解してほしいのは、安いからといって、手を抜いているとは限らないという点です。
ホームページを作る目的は様々です。ある人は、ネットに名刺代わりになるホームページがあればいいと考えてます。そういう人のホームページなら既存のテンプレートを利用して、写真や連絡先だけを差し替えたホームページでも事足りるはずです。競合サイトの調査にわざわざお金をかける必要はありません。
その一方で、ホームページを毎日積極的に更新して、実店舗への集客へ役立てたいと考えている人がいます。そういう場合は、ホームページのデザインにこだわることはもちろん、ネットにおける市場調査を重ねて、検索結果の上位表示へつながる戦略などを検討しておく必要があるでしょう。
つまり、求めるホームページによって、制作側に負担させる作業の量と質が異なってくるわけです。
見積りを複数社ぶんとって比較するときは、単に金額の大きさを比較するだけでは足りません。合計金額の内訳を明らかにして、料金に含まれる制作側が実施する作業の内容を把握することが重要です。作業の中には、不要なもの、逆に、この作業には高い料金を払ってもいいというものがあるはずです。
そういう値段交渉をうまく進められるように、ホームページにかかる料金について整理しておきましょう。
ホームページを作成するときの料金は大きく分けて2つあります。
- 初期費用
- 月額費用
どちらも文字がそのすべてを表してますね。初期費用は最初にかかるお金です。制作作業そのものにかかるお金です。
月額費用は毎月発生するお金です。ランニングコストと言い換えられます。ホームページのデータや運営状況を保つ、守るという意味で保守料と呼ばれることもあります。
初期費用の内訳
ヒアリング
制作工程はヒアリングで始まります。どんなホームページを目指すのかを決定するために、制作側が依頼主から要望をうかがいます。
お互いが顔を会わせる場を設けるのか、電話やメールで済ませるのかによって、制作側の手間が異なります。もちろん会って打ち合わせをするほうが、高額になります。
企画
ヒアリング担当者が打ち合わせの内容を社内持って帰り、制作に関わる人員とともに、具体的に目指すホームページの構成や機能を練り上げます。
企画の方法は、制作サイドの性格がもっとも表れやすいところです。時間と人員をかけて、徹底的にオリジナルの企画を練り込む制作会社。すでにテンプレート化した方法に落とし込んで、効率的に制作を進行する制作会社。依頼側の要望に最小限肉付けをしてできるだけコストを抑えることを目的にした制作会社。などなどです。
企画にどれだけの人員と時間をかけるかによって料金は異なり、仕上がるホームページの種類と質も全然変わります。
企画提案
練り上げた企画を依頼側に提案する場です。
低価格な両者であれば、簡単なサイト構成図と料金表だけて提案を済ませることが多いでしょう。
企画だけで数十万の料金を稼ぐ業者もいます。ライバルサイトの現況を分析、市場調査などマーケティングをばっちりこなし、各ページの設計図を美しく描いたワイヤーフレームや、サイト訪問者の導線も含めたサイト構成図など提出してくる資料もふんだんです。
原稿作成
企画が定まれば、ホームページへ掲載する写真や文章を用意します。
文章は誰が書くのか、依頼側が用意すれば費用は発生しません。文章を書くのが苦手な人は、ライターを依頼する必要が出てきます。薬事法のような法律性の高い文章を書いてもらうには、その分野の専門的なライターが必要になるので、より高額な費用がかかります。
キャッチコピーを考えるのは、文章作成とは微妙に異なる能力が必要です。ライターとは別にコピーライターを要請しなければならないこともあります。
写真やイラストも用意の仕方で費用が大きく変わってきます。自撮りならもちろんタダですが、カメラマンに撮影してもらいたいなら、その費用が計上されます。
デザイン
原稿が揃えば、ついにデザインの作業が始まります。プロのデザイナーが写真や文章をキャンバスに配置していきます。
真っ白なキャンバスから始める場合は、フルにデザイナーのセンスとスキルを活かしてもらえますが、デザイナーが負担する仕事が増えるので、料金は高くなります。
既存のテンプレートを活かしてデザインしてもらえば、完全オリジナルのものよりかなり安くなります。
ホームページ全部をテンプレートにするのは気がひけるという場合なら、トップページはオリジナルで、下層ページは共通のテンプレートというようにすれば、全体的な質を損なわず、デザイン料を節約できますね。
コーディング
コーディングは、デザイナーによるデザインをネット上でホームページとしてみられる形へ変換していく作業です。特殊なプログラミングの技術がもちいられます。
複雑なデザインなら、それだけコーディングも困難になるので、費用も高くなります。
数枚の写真が入れ替わるスライドショーを利用していたり、画面のスクロールへ追従して画面上に面白い効果が反映されるサイトをよく見かけます。ホームページのデザインに動的な効果を与えるような場合は、それ用の費用が発生します。
修正料金
制作の途中である程度の修正が発することは制作側も想定してます。初期費用に、修正は3回までのような、回数の制限を注意書きしている場合も多いです。
最初に想定している回数や量を超える場合はさらに修正代が発生し、納品時に清算となります。依頼側の予想を超える修正代が請求されて、あとでトラブルになる事例が多いです。修正の回数、どういう場合が、別途費用の対象になるのかを事前に明確にしておくと、依頼主と制作側ともにあとで嫌な思いをしなくて済みます。
月額費用
いままであげたような費用をもってホームページは作られます。そして完成後に発生するお金が月額費用です。
月額費用は、月額管理費とか保守代という名称で呼ばれることもある費用です。簡単なホームページであれば、ドメインとサーバーを維持し、ホームページのデータを管理するための費用として消費されます。
会員制のサイトやネットショップのような複雑なシステムを利用する場合は、定期的なシステムのメンテナンスが必要です。単に現状を見守るだけでなく、積極的に機能を改良するためのシステムアップデートをしてくれる業者もいます。もちろんこのような場合は保守料金が普通よりもだいぶ高額になります。
SEO
SEOは検索エンジンからのアクセスを増やすための対策です。個人でも取り組めないことはないですが、本業に忙しかったり、専門的な知識が不足している場合は業者に任せることも珍しくありません。
制作業者とSEOの業者が一致していないケースも多いです。制作業者によって得意分野が異なり、もし他のSEOを専門にしている業者を頼りたい場合は、契約中の制作業者に相談し、協力をお願いすることもあります。
最近は検索エンジンだけでなく、facebookやTwitterのようなsnsも重要な集客ツールとしてりようされています。SNSを積極的に利用したいときは、やはり専門の業者が存在します。
更新サポート
ホームページを更新する機会は、運営中絶え間なく生じます。休業日の案内のような業務的な告知、安売りキャンペーンや時期的なイベントなど販促用の情報を配信するときなどもそうですね。
更新を自分でするならもちろん料金はかかりませんが、業者に依頼するなら更新費がかかります。制作側は万が一に備えてバックアップを取ったり、また作業後に生じるかもしれない修正分を見込んで、わずか一枚の写真を差し替えるだけでも、けっこうなお金になることが普通です。
もし自分で更新することを希望するなら、事前に伝えておきましょう。更新システムの開発が初期費用に加わってしまいますが、ホームページ運営中の利便性が高まりますし、何度も更新を依頼することを考えると確実に安く済ませられます。
広告費用
SEOの効果は持続しやすいというメリットがありますが、効果が現れるまで時間がかかるというデメリットがあります。
せっかく作ったホームページを寝かしておくのはもったいないです。また、アクセスをある程度得ないかぎりは、ホームページの質も計れません。ホームページを最初に公開した直後は、ホームページの存在を広く認知させるためにも、積極的な広告利用をおすすめします。
以上ざっとホームページにかかる料金を紹介してきました。どこを優先するのかで、必要なお金は全然変わります。発注先の業者も異なってきますね。見積額が高いか安いかだけでなく、見積りに含まれるサービスの違いにも注意して、適切な業者を選びましょう。